yokukurasu’s diary

50代後半、改めてがまんしない暮らしにチャレンジ

NHK BSで観た「水色の家」の話

2月3日の金曜日にNHK BSでやってた番組「水色の家はこうして残された」を録画して観た。

漫画家山下和美さんが「かわいい」ではじまった、たまたま見つけた豪徳寺の洋館にまつわる話なのだが、その前に書店で山下さんの「世田谷イチ古い洋館の持ち主になった」という漫画のタイトルを見て覚えてて、「あ〜、お金持ちの漫画家さんが趣味で洋館を買って愛でてるんだな」、位にしか思わなかった。しかし、それはとんでもない勘違いだった。

もともとは尾崎行雄の建てた家といわれていたがそれは勘違いで、尾崎三良という男爵が自分のハーフの娘のために建てたものだそうで、なーんだ、と思うところだが、なんとその娘さんは尾崎行雄と結婚したそうだから驚く。

その後、青学の名誉教授の岡田哲蔵という英文学者がそこを買い、麻布にあった館を豪徳寺に移築したため戦災から逃れた館。そこでしばらく岡田の親戚やら下宿して一時は何世帯も住んでいたそうだが、その中に高名な数学者、黒川信重さんや、その姉の書道家や、しまおまほ親子も住んでたことがあるそうで、これでもかってくらいにエピソードがある。

で山下さんだが、この館が壊されると聞いて立ち上がったのだが、反対の署名を集めたものの、買い取る費用はどうにもならない、そんな折、漫画家の「静かなるドン」の新田たつおご夫妻が共感して、ポンと出資してくれた、というから驚き。その他の漫画家さんたちも協力して何とか維持に至ったという、泣ける話

余りにも感銘を受け、すぐに水色の家を見に行った。奥の方は工事していてトイレがあったけど、建物は健在。かわいかった。

今年夏改修され、その後は多目的スペースになるそう。楽しみだ。